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2017年2月16日木曜日

いよいよ佳境か? 九井諒子『ダンジョン飯』第4巻

/漫\画/を\読/む\ 

いよいよ佳境か? 


九井諒子『ダンジョン飯』第4巻 



ダンジョン飯 第4巻 


■九井諒子『ダンジョン飯』第4巻 
■2017年2月14日・KADOKAWA。 
■長篇漫画(ファンタジー・グルメ) 
■2014年2月14日読了。 
■採点 ★★★☆☆ 



 以前も紹介したが、地下迷宮(ダンジョン)をさまよいつつ、モンスターを倒しては喰うという漫画の続編。いよいよ佳境に入ってきた。そもそも炎竜(レッド・ドラゴン)に食べられた妹を救うというのが物語の骨格だった。本巻はついに迷宮の地下5階に至り炎竜と対決する。結末はネタバレになるのでここでは言及しないが、気になった点をいくつか。 
 おそらくは当初炎竜との対決がクライマックスだったと思われるが、人気が出たために物語を引き延ばす必要が出たと思われる。したがって物語的な駆動を装着しなければならなくなったが故に、本来持っていた読み切り漫画的な良さが失われた。先行例でいうと『美味しんぼ』*がそれに当たる。山岡と雄山の対決と和解のストーリーはまだしも、オーストラリア対決とか日本全県味めぐりなどは目もあてられない。その意味では物語としての深みは全くないが、うえやまとちの『クッキングパパ』**は一回読み切りに徹していて潔い。  

*雁屋哲・花咲アキラ『美味しんぼ』現111巻・1983年~・小学館。 
**うえやまとち『クッキングパパ』現139巻・1985年~・講談社。 

 ただこれはこれで仕方がないことなので、うまくバランスを取って物語を進行させるべきだろう。 
 今後の展開に期待する。 
  

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