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世界内存在としての「ずれ」
穂村弘『世界音痴』
■穂村弘『世界音痴』2002年4月・小学館/2009年10月11日・小学館文庫。
■エッセイ集。
■2017年5月3日読了。
■採点 ★★☆☆☆
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穂村弘のエッセイは一見ふざけていて、読者の笑いを誘う体を装っている。
しかし、根元的は世界内存在としての「ずれ」こそがホムラを規定している。
週に二回も回転寿司に入るとか、夜中にベッドのなかで菓子パンを食うとかの奇矯な振る舞いは、実はまだ表面的な事象であって、15年も窓を開けずに暮らし、空気が悪いと思ったらバファリンを呑んで済ましてしまう、というのも表面的であって、「世界音痴」ということばで表現される「不自然さ」=自然に振る舞えないこそが、実は問題なのだ。
20170510執筆
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