卒 業
今日は大学の卒業式の日だ。本部棟の前の広場のパイプ椅子に座って式が始まるのを待っている。 教育学部は卒業が早い。他の学部の卒業が4月3日なのに教育学部だけは2月の半ばに卒業してしまう。教職の関係だろう。いずれにしても教育学部のみがなにからなにまで特殊というか例外ばかりだ。という話をH**としていた。
というのもこの大学は「正教教育会館」という教育者の集まりが元になっている。戦後それは「正教会館」という宗教団体へと衣替えをしたのだ。
彼とは寮も下宿も同じ部屋だった。かれが二段ベッドの上に坐り、わたしが机に座ってよく話をしたものだ。
仏教系の新興宗教「正教会館」の新聞を夢の中で読む。信仰体験のページにキリスト教の修道女が神秘体験の報告をしている。意味が分からない。一体どういうことだ。
ページをめくると、その宗教団体の創立者I**先生が書いている連載小説『宿命転換』がある。そこにも小説の形を借りて、会員の信仰体験が綴られている。一人のヤクザが様々な苦難を経て更生していくという話なのだが、ある中年の主婦と懇ろになって逃避行までに及ぶくだりが異様に長い。男女の営みについても事細かに書かれている。面白くはあるが、全体のバランスを失すると言ってもよく、そもそもテーマからも大きく逸れるだろう。「先生は一体全体どうされたのだろう?」と思っていると目が覚めた。
朝の6時だった。私が床に寝て、妻がベッドに寝ている。妻と私は15年にも及ぶ××状態だ。何度も離婚を宣告したが梨の礫だ。
見知らぬ部屋だ。現在のように雑然とものが置いてあるわけではなく、なにもない。 夜中に〇〇をしようと思ったが不覚にも寝てしまった。困ったぞ。
初稿 2015年6月24日
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