Ⅲ
苦の倫理学
そのⅢ そのⅠの補遺
見田宗介=真木悠介さんについて
見田宗介=真木悠介先生の一日も早い恢復をお祈りしております。
前々回(そのⅠ)の補遺である。
前々回紹介した新聞記事の肖像写真を見て、見田先生*もお歳を召されたなという印象を持ったが、同時に、その写真のキャプション(説明)には「静岡県河津町」と記されてあった。引っ越しをされたのかなと軽く思っていた。
*もちろん、わたしは直接見田さんの指導を受けたわけではない。
ところがたまたまネットで検索してみると、ご病気で療養されているようなのだ。「緑内障」とのことだ*。少し驚きながらも、なるほどそうだったのか、という納得する思いも持った。
*以下、真木悠介 樹の塾のホウムペイジより。
【樹の塾の休塾について】(2017.2.1)
1. 近年進行した視神経の磨滅(緑内障)が最終段階(失明)に近づいたので、樹の塾をしばらく休塾とします。
iPS細胞による視神経の再生技術は、近年急速に可能性を開きつつあるようですが、専門家の話では「あと5年はかかる」ということなので、例によってよい方に解釈をして、「5年+α」が、休塾期間の見通しです。(眼以外の部分はすべて健康です)
(中略)
5. それでは、「5年+α」の間、よい人生と、よいお仕事を!!
わたしの方は、海鳴りの音と陽射しの感触と森のにおいにつつまれて、思考を深め断片を蓄積しながら、再会の時を待ちます。
先年『定本・著作集』*を完結されたあとも対談**や、雑誌特集***などが出て、あるいは今回のように新聞などのインタビュウもこなされてもいた。
*『定本 見田宗介著作集』全10巻・2011年ー2012年・岩波書店。『定本 真木悠介著作集』全4巻・2012年ー2013年・岩波書店。
**見田宗介・大澤真幸『二千年紀の社会と思想』2012年・太田出版。
***『現代思想 2015年1月号 臨時増刊号=見田宗介=真木悠介』2015年・青土社。
今回、ほぼ同時期に愛弟子の一人大澤真幸との対談がメインの雑誌*も刊行されていて、さらに次号も見田=真木の特集を組むという**。これは一体何だろう、と思っていたら、そういうわけだったのだ。
*『〈わたし〉と〈みんな〉の社会学――THINKING O』2017年3月・左右社。
**大澤真幸オフィシャルホームページより(2017年3月31日確認)。
さて、要するにわたしがいいたいことは、見田宗介=真木悠介先生の一日も早い恢復をお祈りすることに尽きる。
そのためにも、単に祈る、ということだけではなく、見田=真木の思想をきちんと受け止め直し、それをわれわれの仕事へと展開、散開することが大切なのだろう。
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