カラマーゾフ万歳!
亀山郁夫『ドストエフスキー カラマーゾフの兄弟』
■亀山郁夫『ドストエフスキー カラマーゾフの兄弟』NHK
100分de名著・2019年12月1日・NHK出版。
■2019年12月2日・9日・16日・23日放送・NHK Eテレ。
■テキスト(ロシア文学)。
■2019年11月27日読了。
■採点 ★★★☆☆。
この薄いテキストに圧縮して込められた筆者の膨大なる読解、思想を理解、及び判断するには、本来的に言えば、次の論著を閲した上でなされるべきである。
①亀山『ドストエフスキー 父殺しの文学』上下・2004年・NHKブックス。
②ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』全5巻・亀山郁夫訳・2006年ー2007年・光文社古典新訳文庫の各巻に付された亀山による「読書ガイド」及び最終巻に付された「ドストエフスキーの生涯」並びに解題「「父」を「殺した」のはだれか」。
③亀山『「カラマーゾフの兄弟」続編を空想する』2007年・光文社新書。
④亀山『そうか、君はカラマーゾフを読んだのか』2014年・小学館。
⑤亀山『新カラマーゾフの兄弟』上下(小説)・2015年・河出書房新社。
以上のように筆者の数十年にも及ぶドストエフスキーへの思いがこの小著には込められている。
すでに『カラマーゾフ』を読んだ者も、未だ読まざる者も大いなる刺激を受けることだろう。
もちろん、本書はテレビ放送を前提とした台本のようなものだ。それと合わせて評価すべきだろう。
そこで、本日(2019年12月2日)がその初回放送日であった。
NHKの『100分de名著』というシリーズは世評が高いようであるが、かつて観た記憶によれば、以前のNHK教育テレビで放送されていた「NHK市民大学」が純粋なテレビによる講義のため論者の主題が十全に展開されていたのに比べると、余計な演出が多いように感じた。
だが、今回のものはなかなかいい感じに仕上がっていた。
物語の展開に合わせて簡易的なアニメーションや俳優による朗読、そして亀山による、流暢な(多分)ロシア語を交えた解説といった具合で、重層的な構えになっている。
すぐさま『カラマーゾフ』を手に取りたくなること請け合いだ。
次回以降も大変楽しみだ。
🐤
2019/12/03 1:18

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