フジモトマサルの死を惜しむ
⬛吉田篤弘文・フジモトマサル絵『という、はなし』2006年3月10日・筑摩書房。
⬛画文集。
⬛2019年8月28日読了。
⬛採点 ★★★☆☆
フジモトマサルのイラストがとにかく素晴らしい。大変濃度が高い。独自の世界を構築している。
強いて言うとかつて『ポケットストーリー』や『リリックス』で名を馳せた森雅之と合い通ずる世界観かもしれぬ。惜しむらくはフジモトマサルがもうこの世にはいない、ということだ。
それと比べてはなんだが、吉田篤弘の文は一読すると軽すぎるかもしれない。あるいは、それでいいのかもしれない。判断に迷うところだ。随筆ではなく小説でもいいのかな、とも思った。
『ちくま』連載時の題名は「読書の情景」であった。絵はそうなっている。という意味では「という、はなし」だと絵ではなく、話しの方に力点が入りすぎる。せいぜいが「読書の時間」といったところだろう。
🦉
190828 12:20
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