📚読書ノウト📚 🐑村上春樹を読む🐑
設定から疑問あり(個人の感想です)
アーシュラ・K・ル=グイン、S.D.シンドラー絵『空を駆けるジェーン』村上春樹訳。
■Ursula K. Le Guin , S. D. Schindler, Jane on Her Own: A Catwings Tale,1999.
■アーシュラ・K・ル=グイン、S.D.シンドラー絵『空を駆けるジェーン』1999年/村上春樹訳・2001年・講談社/2005年・講談社文庫。
■単行本 定価不明、629円(税抜き)。
■童話・寓話・絵本・翻訳。
■82ページ。
■カバー装画 S.D.シンドラー・カバーデザイン 坂川事務所。
■2021年3月11日読了。
■採点 ★★☆☆☆。
本作の主人公翼のある黒猫ジェーンは、恐らくアフリカ系アメリカ人孤児を表象していて、彼女の異世界との融和とさらに自立が描かれる。原題は「Jane on her own」だから「自立するジェーン」というわけで、テーマは露骨なほど言明されている。
ル=グインの言いたいことも自分なりには分るような気もするし、今後重要なメッセージとして受け取らねばならぬだろうが、今一つ楽しめなかった、私には。
猫に翼があるという設定がもうだめである*。羽根と体毛の質感が違うではないか、とか、くだらないことを考えてしまう。
*ちなみにわたしは猫も鳥も大好きである。ただ、鳥を飼おうとは思わない。鳥なんかほっとけばいいのである。
あとシンドラーの挿絵の猫の顔がかわいくない😿。
前巻に登場したアレクサンダーや今回主役のジェーンにしても冒険するといった割には、なんだか腰砕けの終わり方なのも気になる。
巻末に訳者・村上による詳細な註解あり。ただ巻末なので読みづらい。絵本という制約がそうさせたのであろう。だったら、いっそのこと見開きで英文を付けると英語の勉強になるが、まー、余計なお世話か。
🐣
2021/03/11 15:34
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