沢木耕太郎『キャパの十字架』
■2013年2月15日・文藝春秋。
■2015年4月29日読了。
主旨は分る。だが検証過程がいささか長すぎるように思う。
むしろ問題にすべきことは「その後」ということではなかったか?*
そうであるならば、この後我々が考えねばならぬのは、そもそも「写真」とは何か、「写真が上手い、下手」とは何を意味するのか、あるいは「戦場カメラマン」とは一体何なのか、あるいはさらに言えば、人が生きるとはそもそも何なのか、という根本的な問題なのだ。
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*その意味では、したがって最終章が短いように思う。だからこそ沢木は続編ともいうべき『キャパへの追走』を執筆したのであろう。一連の沢木のキャパへの取り組みを総体として考えねばならない。
🐔
20150501
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