こんな手紙をもらったら
■村上春樹「ふむふむ感」/杏『杏のふむふむ』2015年1月10日・ちくま文庫。
■原著・2012年6月・筑摩書房。
■文庫解説。
■2018年6月11日読了(?)。
■採点 ★★☆☆☆。
俳優・モデル・歌手、要するに芸能活動をしている杏さんのエッセイ集の解説である。
村上春樹さんが文庫などの解説を書くのは恐らく稀有なことだと思うが、まれにそういうこともあるよね。
そもそも、「ふむふむ」感とはいかなる事態か、というところから始まって(これが実に下らない)、杏さんが「自然娘」とでも言うべき芸能人特有のオーラを出さない「素」の女性だという話を経て、彼女が子供の頃リトルリーガーだった話から村上さんがグローブを磨いていて、どこか広い原っぱでキャッチボールができたらな、というところで終わる。
というわけでなんだかまとまりないが、こういう脱力系の文章って人を生き生きさせますね。
それにしても、書中、杏さんの書き文字と自筆イラストが散りばめられているが、決して上手くはないが、とても味わいのある筆跡と絵柄だ(もちろん、文章も)。
こんな文字で書かれた、イラスト付きの手紙をもらったら、普段だったら「いや、他人の文章の解説は原則書かないようにしている」とは答えられませんよね。つい、ま、いっかと思って書いちゃったのがこの解説ではないのかと推測する次第である。
🐥
2018年6月11日15:40

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