悪の倫理学・覚え書き
その8
中間報告
ところで。
実のところ、本稿は本来かなり大がかりなものになるはずだった。
その1でも触れたように、プラトンの『国家』の登場人物トラシュマコスが冒頭で消えてしまうのはプラトンの謀略で、実際にプラトンが彼を暗殺したのだ。その事を示す文書がアレキサンドリアの海底から発掘されて、その事を追いかける若き日の田中未知太郎と藤澤令夫の師弟コンビにプラトン教団の魔の手が延びる、というダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』張りの蘊蓄アクション・ミステリーになるはずだった。しかし、そのためには相当な勉強が必要だ。無論、そんな勉強などするはずもなく、そして月日は無情にも流れていった。
構想30年とかいうのは全くもってこういうことだな、とは思うが、このままでは先に進めないので、取り敢えず思いついたことを書き始めることにした。
と言っても、きっかけは、ある日、丸善の多摩センター店を歩いているときに、ふと「悪とは「ずれ」のことだ」と気づいたことによる。それからすぐ書いたわけではないのだが。
いずれにしても、そんなわけなので発表が番号順ではなかったり、繰り返しが多かったり、あるいは脱線している処もあると思うが御寛恕賜りたい。
まー、あくまでも「覚え書き」なので。
なんとかあと一カ月で書き上がるだろうか。がんばります。
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