遍 歴
貧しさも、余りに果ては……
2016年11月9日(水曜日)晴れ 木枯らし1号
ドナルド・トランプ氏、アメリカ大統領当選確実
中南米文化史家の増田義郎氏が亡くなる。心不全、88歳。慎んで御冥福をお祈りいたします。
昨日の分から。
夏の疲労がやっと抜けてきた。
昨年は9月頭*に日記を更新して、その次が今年の5月に再開しているので、尋常ならざる疲労だったことが分かる。正直いって死ぬかと思った。過労死する前に自殺する気持ちは何となく分かる。実際、こんなことなら死んだ方が楽ではないか。そんなことはない。生きてるだけで価値がある、というならお前、やってみろ、やってから人を励ませ、ということになるから、苦労はしておいて損はないな、とか思ってしまう。まだまだだめだな、俺。
そういう意味では今年はまだましということか。
*8月の終わりから9月の頭に休みがある。
そんなわけで11時起床。風呂入る。金がまったくないので、今日は何処にも行かず、終日家にいる。
昼食は偽カルボナーラ*。
*偽というのは卵がなかったから。解けるチーズとマヨネーズで誤魔化す。
キーマカレー作る*。やはり少し甘くなる**。これは夕食用。
*私は何故かキーマカレーがとても好きだ。なぜだろう。豆を沢山入れた。
**玉葱と人参の入れ過ぎなのか?
家の片付けをして、あとは読書。
先日からずっと読んでた加藤典洋『言葉の降る日』を読了。太宰論とソクラテス論に蒙を啓かれる。素晴らしい批評集だ。 書評を書きネットにアップする。
次に少し迷ったが、長嶋有の読みかけだったエッセイ集『いろんな気持ちが本当の気持ち』を読み始めて、すぐに読了して、これも書評を書きアップする。ここまでで深夜2時ぐらい。
しかしながら家の中が兎に角寒い。暖房がないからだが。どんどん厚着をする。下はスウェットを2枚、上はスウェット、セーター、ウルトラライトダウンコート、ジャンパー、というぐらいで外出するときでさえ、さすがにここまでは着ない、というぐらい着膨れた。寝るときもそのままの格好で寝る。それでも毛布一枚なので、目が醒めたときは心と体が冷え切っている。冬山登山か!? キャンプか!?
貧しさも余りの果ては笑い合い(吉川英治)
途中で弁当*を作り、深夜にやはり偽カルボナーラ**を作って食う。
*肉野菜炒め、塩焼そばソース流用。
**この味がいいねと自分で云ったから今月今夜はカルボナーラ記念日
酒のまず。
それから長嶋有の『ねたあとに』を読み始める。
断続的に眠気に襲われて頭痛を覚える。やむなく寝る。やはり寒い。
本当は火曜日、水曜日は休み。その代り土日は出勤。だから本日はボランティア出勤だ。
何ごともなく一日が過ぎる。
終業時間でとっとと帰る。
西友で散財、2000円ほど。食材などを買う。
夕食は毎度、毎度のハム・チーズトースト、偽カルボナーラ。酒のまず。
明日の弁当は肉野菜炒め、蒲焼きソース*。
*つまりこれは惣菜か何かに付いていた小袋のソースが冷蔵庫のポケットにたくさんあるね。それを使用。
ところで、小説家の堀江敏幸氏が『その姿の消し方』で野間文芸賞を受賞したとのこと。めでたいことだ、ということが云いたいわけではなくて*、そもそも野間文芸賞というのが比較的中堅の作家に与えられる賞なのだが、堀江氏が52歳という年齢からしても全くもって不釣り合いということはない。小説家という仕事を考えると、まだまだこれから、折り返し地点か、あるいは折り返し地点にすらたどり着いていないかもしれぬのだ。
*めでたいということは確かだ。堀江氏は短篇小説家として、大変優れた資質を持っている。川端賞受賞作の「スタンス・ドット」※は極めて高いレヴェルを持っている。
※堀江敏幸『雪沼とその周辺』2003年・新潮社。
ところが、会社員の場合はどうか。定年まであと8年。KSのなかではゴミ同然である。日々PHに追いたてられ、いる場所もない、いつJHを出そうか、しかしYめてどうするのか。
絶望しかない。
というのは私は堀江氏とは同じ52歳で、奇しくも生まれ故郷がほぼ同じ、そして同じ丸眼鏡を掛けている。
なにがこうも人の運命を狂わせるのだろうか。
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