100円ショップ巡礼記
ご趣味は何ですか、と問われると実際問題、返答に窮すと云うしかない。昔はよく散歩、と答えていた。散歩と云っても実際にはブックオフ巡り*なのだが。
*近隣のブックオフを梯子しておおよそ1000円ぐらい買い物をして帰るというもの。近隣、といっても多摩センター店や多摩境店がなくなり非常に困っている。
さらにその昔、子供たちが幼児だった頃は連れて歩く必要があり(つまりは子守ということだが)散歩の果てに、あるいはその途中で「プチ宴会」と称してその辺りの公園や路上で(on the road!)酒宴を開いていた。 何のことはない、子供たちに菓子なりアイスクリームなどを買い与え、自分はスーパーなどで買った焼き鳥などの肴で一杯、というわけだ。
もう子供たちも大きくなり、一緒に出かけることはおろか、口さえ聞いてくれなくなった。不徳のいたすところだ。そもそも仕事が無意味に*忙しくなり、休みもなくなり、そういうことも出来なくなった。
*「無意味」というのは所謂「サーヴィス残業」なり「サーヴィス休日出勤」なりを指す。つまりは金にはならない。因みにここ一ヶ月ほど休みがないが、これは普通である。
従って、時間がない中でできることと云えば読書ぐらいしかないが、実際には休みが相当期間なくなると意識が混濁してきて、読書などできるものでもない。したがってゲームをやったり、ネットにはまったりということになるが、まーそれはまた別の話しだ。
従って、趣味と云えば、読書ということになる。
さて、読書、といえば様々なアイテムが考えられるが、まずはブックカヴァーを嚆矢とすべきだろう。
ブックカヴァーはもちろん、持ち運びに際して書籍が破損、汚れから防ぐ意味もあるが、手に持ったときの手触りというのは、とても重要だと思える。
現在はこの種の人工皮革様のものはどの100円ショップでも販売されていないはずだ。本物の皮革と比べての長持ち度については正直分からない。しかし使ってみた感じとか触ってみた感じとかは決して悪くはない。恐らく10年近く愛用している。わたしは何種類か持っているが、残念ながら新書判のものだけがない。
最大のものでも吉本隆明全集(A5変型版。単行本としてはかなりでかい)が入るぐらいだが、残念なことに旧漱石全集(菊版というらしい)がどうしても入らない。そもそも旧漱石全集は辞書か! というぐらい巨大過ぎて持ち運ぶようなものでもないので、カヴァーをするという発想にならないのかもしれない。
強いて難点を挙げるとすれば、大きさを調整するところがマジックテープか何かで固定できるといい、という点と、文庫版のものを除いてスピン(紐状の栞)が付いていないという点か。さらに無い物ねだりを云うと表紙の後ろにポケットや横にペン刺しがあるといいということになるが、こうなるとほとんど手帳になってしまうので、まあこれは問わないことにしよう。
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